[ write:2014-11-05 18:52:36 ]
夏まつりの会場というのは、意外にも“ほの暗い”ものです。
基本、お祭りは夜に催されることが多いですし、主な明かりといえば提灯のささやかな光と、屋台の照明だけです。
だから、少し離れたところにいる人の顔は見えづらいものです。
そんな暗闇が、自分の姿を隠してくれるからこそ、夏まつりでは大人であることさえ忘れて何者でもない自分になれるのかもしれませんね。
しかし、夏まつりには、もう一つ大切な光源があったりします。
それは、屋台の景品などにされている玩具の光です。
子供たちがよく振り回している光る剣や銃などがありますが、大人用にも腕に付ける「発光スティック」などがあります。
これら玩具の光は、決して闇を晴らすものではありません。
むしろ色とりどりに輝いて、夏まつりの暗闇を彩ってくれるのです。
そして、その光は暗闇に紛れる、持ち主そのものを表しているようにも思えます。
夏祭りの暗闇の中では、誰もが平等です。
そこには大人も子供もなく、ただ夏まつりを純粋に楽しむ誰かがいるだけです。
ですから、もし夏祭りを楽しもうと思うなら、光りものの玩具を何か一つ身につけて、その誰かの一員になってみるといいかもしれません。